スニーカーの劣化を抑える保管方法とは?劣化の要因や収納場所を解説
スニーカーをコレクションとして集める方もいらっしゃるでしょう。お気に入りのスニーカーは、できるだけ劣化させずに保管したいものです。
この記事では、スニーカーが劣化する要因や劣化を抑えて保管する方法、最適な保管・収納場所、収納アイデア、注意点などを解説します。スニーカーの保管・収納でお悩みの方は、是非参考にしてください。
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スニーカーが劣化する要因
スニーカーは保管や収納環境が悪いと劣化しやすいアイテムです。スニーカーが劣化する要因には主に以下のようなものがあります。
- 加水分解
- 汚れやカビ
- 紫外線
劣化する要因を詳しく見ていきましょう。
加水分解
スニーカーが劣化する要因の1つとして、加水分解が挙げられます。加水分解とは化学物質(化合物)が水と反応し、アルコールや酸といった物質に分解されてしまう現象のことを言います。
ソールに発砲ポリウレタンが使用されているスニーカーでは、空気に含まれる水分によって加水分解が起こります。加水分解が起こると、ソールが崩れたりベタベタするだけでなく、靴底からソールが剥がれるなどの原因になります。
汚れやカビ
スニーカーは、雨や泥、ホコリなど常に汚れにさらされている環境で使用しています。お手入れを怠ってしまうと汚れが定着し落ちにくくなるだけでなく、シミや色落ちに繋がることも少なくありません。
また、シューズボックス内にスニーカーを長期間放置すると、湿気によりカビが発生することもあります。カビが広がってしまうと取り除くことが困難になるため、注意が必要です。
紫外線
スニーカーが紫外線に当たると色褪せや変色を起こす可能性があります。特にソール部分は太陽の光を多く浴びてしまうと黄ばみが発生します。湿気対策や乾かす際にカビ防止として直射日光が当たる場所に置けばいいと思いがちですが、直射日光の当たらない場所に干すことが大切です。
スニーカーの劣化を抑えて保管する方法
スニーカーの劣化を最小限に抑えるためには「湿気対策」と「黄ばみ対策」が大切です。そのためには、以下の5つのポイントを意識して保管しましょう。
- 保管前にお手入れをする
- 木製のシューキーパーを使用する
- 乾燥剤を使用する
- ファスナー付きビニール袋で保管する
- 紫外線が当たらない場所で保管する
スニーカーを長持ちさせる保管ポイントをそれぞれ見ていきましょう。
保管前にお手入れをする
スニーカーを長期保管する際には、お手入れをしてから収納しましょう。スニーカーが汚れている状態で保管してしまうと、汚れが染み付いてしまい取れなくなる場合があります。
スニーカーに付いたホコリは硬めの靴用ブラシで取り払い、汚れはクリーナーを使って落とします。保管前には陰干しで湿気を取り除き、仕上げに防水スプレーや除菌スプレーをかけるとよいでしょう。
木製のシューキーパーを使用する
スニーカーを保管する際には木製のシューキーパーを使用しましょう。木製のシューキーパーはスニーカーに付くシワや型崩れを防止してくれるだけでなく、湿気を取る効果もあります。木は余計な湿気を吸収し極端な乾燥を防ぐ特性があるので、長期保管する際にも向いています。
なお、購入時に付いてくる紙でできたシューキーパーは、黄ばみの原因になる恐れがあるので注意しましょう。
乾燥剤を使用する
湿気による劣化を防止するためにより効果的なアイテムが乾燥剤です。ソールの下辺りに乾燥剤を入れるのが一般的です。
乾燥剤は引き出しや衣装ケース用のもので、無臭タイプを使用するのがよいでしょう。また、乾燥剤は商品にもよりますが、3〜4ヶ月程度で交換することをおすすめします。
ファスナー付きビニール袋で保管する
ファスナー付きのビニール袋に入れて保管しましょう。一般的なシューボックスに比べファスナー付きのビニール袋は、空気中の湿気やホコリから守るだけでなく、生活臭やほかのシューズからの臭い移りを防ぐこともできます。
スニーカーが入るサイズであれば食材用のフリーザーパックなどでも問題ありません。シューキーパーを入れた状態のスニーカーをファスナー付きのビニール袋にしまい、最後に乾燥剤を入れます。
ファスナーを閉める際はなるべくビニール袋から空気を出すようにするとよいでしょう。
紫外線が当たらない場所で保管する
前述した通り、スニーカーは直射日光(紫外線)にあたる場所で収納すると、黄ばみなどの原因になる場合があります。色褪せや変色を防ぐためには、紫外線が当たらない暗所で保管するのがおすすめです。LEDなどの光もスニーカーの変色や日焼けする原因になるため、できれば部屋の中でも室内光が当たらないよう暗所で保管するようにしましょう。
スニーカーの保管・収納場所
スニーカーの劣化を抑えて保管・収納するのに適している場所は、以下のようなところになります。
- シューズクローク・下駄箱
- 土間
- トランクルーム
それぞれの保管・収納場所の特徴を見ていきましょう。
シューズクローク・下駄箱
シューズクロークや下駄箱はスニーカーの収納場所として一般的です。ホコリや汚れの付着がしにくく、紫外線も当たりにくいのが特徴です。普段使いのスニーカーは目線から腰あたりの高さに収納することで、出し入れがしやすくなります。シューズクロークの中をスッキリした印象にしたい場合には、ハイカット、ローカットなど高さの同じスニーカーを並べて置くのがおすすめです。
土間
土間収納のスペースがあれば、土間にスニーカーを収納するのも方法の1つです。土間収納のスペースに余裕がある場合にはラックなどを設置し、第2のシューズクロークとして使用できます。スニーカーは湿気や紫外線に弱いため、換気ができるか、直射日光が当たらないかなど事前に確認しておきましょう。
トランクルーム
シューズクロークや下駄箱、土間などにスニーカーが入りきらない場合は、トランクルームの利用も収納方法の1つになります。屋内型のトランクルームの中には空調設備がある物件もあり、湿気や紫外線に弱いスニーカーなどの収納に向いている場合があります。
スニーカーはコレクションをしていると数が多くなり、自宅の収納スペースを圧迫してしまうことがあります。そのような場合には、トランクルームを利用するとよいでしょう。
ただし空調設備があるトランクルームでも前述の通り湿気対策などの劣化を抑えるための対策は行う必要があります。
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関連記事:トランクルームとは?使い方や選び方、メリットを徹底解説
スニーカー収納のアイデア
スニーカーは数が増えるアイテムであるため、収納する際は工夫が必要です。スニーカー収納のアイデアには以下のようなものがあります。
- クリア素材のシューズケースの利用
- 購入時の箱を再利用する
- 壁掛け収納で飾る
それぞれのアイデアを見ていきましょう。
クリア素材のシューズケースの利用
クリア素材のシューズケースは一足ずつ入る大きさとなっており、積み重ね可能なタイプもあります。スニーカーへのホコリの付着防止になるだけでなく、中身がすぐに分かるため、スニーカーをディスプレイとして楽しむことができます。
クリア素材のシューズケースを利用する際には、色・ブランド・形など、自分の好きな分け方で配置を工夫すると良いでしょう。
購入時の箱を再利用する
シューズケースを用意するのが難しい場合におすすめなのが、購入時の箱を再利用する方法です。特にスニーカーをコレクションしている人の場合は、箱は捨てずに取っておく人も少なくはないでしょう。購入時の箱であれば、積み重ねて収納することもでき実用的です。
ただし購入時の箱は段ボール素材であることが多いため、除湿剤などを入れて湿気対策を忘れないようにしましょう。
壁掛け収納で飾る
ワイヤーネットやワイヤーフック、有孔ボードを活用し、スニーカーを「壁掛け収納」で飾る方法もあります。壁掛け収納ならスニーカー以外にも帽子やマフラーなどのファッション小物の収納にも役立ちます。壁に掛けることでショップのディスプレイのような楽しみ方も可能です。
ただし、壁掛け収納は設置場所によっては直射日光が当たり、紫外線対策ができないこともあるので注意が必要です。
スニーカーを保管する際の注意点
スニーカーを収納する際に注意したいポイントは以下になります。
- 日頃からお手入れを行う
- 素材ごとの取り扱い方法を理解する
- 収納スペースに余裕を持たせる
スニーカーを収納する際の注意点を、それぞれご紹介します。
日頃からお手入れを行う
スニーカーは日頃からこまめにお手入れすることが大切です。長期保管をする前だけお手入れするのではなく、日常的にスニーカーのお手入れをすることで劣化を抑えてくれます。スニーカーのお手入れのポイントには以下のようなものがあります。
- スニーカーを履いた後は靴用ブラシで表面の汚れを払い落とす
- ソールの汚れをクリーニングシートなどで落とす
- 雨で濡れた際には水分を取り除く
- 定期的に防水スプレーをかける
- 定期的に水洗いし、陰干しで乾かす
ブラシやクリーニングシート、防水スプレーなどのケアアイテムを揃えて、日頃のお手入れを欠かさないようにしましょう。
素材ごとの取り扱い方法を理解する
スニーカーの素材はさまざまで、素材ごとに取り扱い方法が異なります。素材ごとの取扱における注意点は以下です。
素材 | 取り扱いの注意点 |
---|---|
レザー(本革) | ・傷がつきやすくデリケート ・水分に弱いので、雨や汗、湿気に注意する ・専用クリームを塗って革に栄養を与える |
ヌバック | ・水濡れによる色落ちや色褪せに注意する ・毛並みにそってブラッシングをすると綺麗に仕上がる |
エナメル | ・エナメルを落とさないためにアルコールや消しゴムの使用は避ける ・やわらかい布でホコリや汚れを落とす ・防水スプレーを使うと光沢がくすむので注意する |
ナイロン | ・黒ずみの汚れが落ちにくいため、漂白剤を使用しなければならないことも |
エナメルなど素材によっては色移りやくっつきなどのトラブルが発生することもあるため、スニーカー同士を離して収納することも大切です。
収納スペースに余裕を持たせる
収納スペースにスニーカーを詰め込みすぎるのはおすすめしません。収納スペースに余裕がないと湿気がこもりやすくなり、他の靴に触れることで型崩れや汚れ移りの原因になります。収納スペースには余裕を持たせるだけでなく、除湿剤などを併せて使用して、湿気対策をすることが重要です。
スニーカーの劣化を抑えるには保管時の工夫が重要
ここまで、スニーカーが劣化する要因や劣化を抑えて保管する方法、最適な保管・収納場所、収納アイデア、注意点などを解説してきました。
スニーカーの劣化を抑えるためには、日頃のお手入れと加水分解などへの対策が重要です。素材によっても取り扱い方法が異なるので、適切なお手入れ方法を事前に確認しておきましょう。
また、スニーカーの数が多く収納場所にお困りの方は、トランクルームの利用がおすすめです。
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監修
エリアリンク株式会社 マーケティング部
小川 真澄
2020年8月 整理収納アドバイザー2級 取得
2022年5月 整理収納アドバイザー1級 取得
子どもの時からお片付けや断捨離は大の苦手。整理収納アドバイザー2級の勉強を機に、お片付けには理論やセオリーがあり、身の回りを整理整頓すると生活がかなり快適になることに感動。お片付けのプロになりたいと思い立ち1級を取得。
大切な物を捨てずとも、整理収納の知識とトランクルームを掛け合わせ、より暮らしやすい生活を提案するために日々奮闘しています。