ハウツー

プロに習う掃除レッスン 
お風呂第2回

2月6日はお風呂の日! せっかくならキレイなお風呂で迎えたい
浴室のカビや鏡の水垢を落とすお掃除術をレクチャー

ピカピカのお風呂に入って寒い冬を乗り切ろう!

日本人にとって身近であり大切な習慣「お風呂」。湯につかってゆっくりすることで1日の疲れをリセットできるし、リラックス効果も得られます。そんな日本独特の文化を大事に、『日本記念日協会』により認定・登録されたのが2月6日の「お風呂の日」。この日を気持ちよく迎えるために、この機会に徹底的にお風呂掃除してみてはいかがでしょうか。メディアでも多数取り上げられている家事代行サービスのタスカジさんに、日々のお手入れ方法から鏡の水垢や頑固なカビの取り方まで、分かりやすく丁寧に教えていただきました。

教えてくれるのは…

タスカジアンバサダー ハウスキーパー machamachaさん

プロフィール
主婦歴33年、パート歴は28年あまり。ご自身の子育てや様々な職種経験で得た知恵とアイデアを生かした掃除や整理収納などを得意とするハウスキーパー。ホームヘルパー2級などの資格を保有。お掃除グッズや100均グッズに精通していて、メディアへの監修も多数あり。

今回お掃除を習うのは・・・

フリーライターMさん
保育園に通う2人の息子さんと旦那さまの4人暮らし。子供が小さく毎日多忙なので、お風呂掃除は後回しになりがち。そのため、鏡の水垢や浴室の黒カビが目立ってきてしまいました。いつか大掃除しようと思っているうちに、汚れも頑固になり自分では手がつけられない状態に…。

前回の「プロに習うお掃除 第1回 お風呂編」の続編。
今回は、頑固になってしまった水垢落とし、黒カビ取りのレクチャーです!

プロに習う大掃除レッスン お風呂第1回はこちら

3.鏡のウロコ取り

お風呂用洗剤で拭き掃除しても取れない白い汚れが水垢です。この水垢を放っておくと、固く頑固に張り付いて、ウロコのような模様ができてしまうことも…。Mさん宅の鏡も、所々にウロコ予備軍ができていました。こうなってしまうと力任せでは取れません。今回はクエン酸と専用の研磨シートを使ってお掃除方法をしています。

♢使用マストアイテム♢

専用グッズとはいえ、安価で買えるものばかりなのでこの機会にそろえてみて!

クエン酸は鏡だけでなくキッチンやトイレ掃除にも使えるので、一家にひとつあると便利です。鏡磨きの研磨シートもドラッグストアや100均ショップに色々な種類が並んでいるので、手軽に手に入ります。

  • ゴム手袋
  • クエン酸クリーナースプレー
  • バスシャイン すごい鏡磨き
  • ラップ
    洗剤の水分が逃げないようにラップで閉じ込めます。
  • 乾拭き用の雑巾
    仕上げの拭き上げに使用します。
ゴム手袋
かぶれ・手荒れを防ぐためにも掃除用の手袋を着用しましょう。 
クエン酸クリーナースプレー
水に溶けやすい酸性洗剤。鏡や壁についた石鹸カスや水垢落としに効果を発揮します。100均ショップに使いやすいスプレータイプのものが売っています。
バスシャイン すごい鏡磨き
握りやすく設計されたホルダーにツルツルした研磨シートが貼り付けてあります。研磨力が弱くなったら別売りのシートに取り替えることもでき、コスパも◎。machamchaさんも愛用しています!

手順① 鏡全体に『クエン酸クリーナースプレー』を吹きかける

浴室の換気を良くした状態で、鏡に『クエン酸クリーナースプレー』を吹きかけます。

クエン酸はほとんど害がないので、小さいお子さんがいても安心して使えます

「酸」というと強力な洗剤のように思うかもしれませんが、クエン酸はもともと柑橘系フルーツなどに含まれる成分なので口に入れてもほとんど害がありません。お風呂の水垢以外にも、トイレのアンモニア汚れや電気ポットのカルシウム汚れにも使え、嫌な臭いもないので本当に優秀です。

手順② 液が乾かないうちに鏡全体をラップして30分以上放置

液だれするくらいたっぷりとスプレーしたら、すぐさまラップで湿布! 空気が入らないように隙間なく貼り、そのまま放置します。クエン酸は、ゆっくりと時間をかけて水垢を柔らかくしてくれます。なのでここでしっかりと時間を置くことが、この後のお掃除を効率よく進めるコツ。放置時間は最低でも30分以上は取りましょう。

手順③ ラップを剥がし、そのラップを丸めて全体を拭く

たっぷり時間を置いた後、ラップを剥がします。せっかくなのでこの剥がしたラップも有効利用します! クエン酸によってふやけた水垢を、ツルツルのラップで拭き取っていきましょう。

ツルツル×ツルツルで密着させて水垢を浮かせます

ラップは表面がツルツルしているので洗剤が密着しやすいんです。固い水垢が鏡に残っている場合があるので、湿布に使ったラップでこすりながら拭き、できる限り鏡から水垢を浮かせます。

1.ラップを剥がし、くるくると丸める

2.丸めたラップを鏡の表面に滑らせ、白い跡が残っている部分を重点的に拭いていく

手順④ 研磨シートで丁寧にこそぎ落とす

ラップで拭いてもまだウロコの水垢が残っているようなら『バスシャイン すごい鏡磨き』の出番!シートに含まれる目に見えないほど小さな研磨粒子で水垢をこそぎ落としていきます。

『バスシャイン すごい鏡磨き』は頑固な水垢を軽い力でこそげ落とせる便利グッズ!

軽い水垢なら先に紹介した『マジックリン ピカッと輝くシート』で取れますが、固くなってしまった水垢にはコチラを使用します。今回はシャワーヘッドや蛇口にも使えるノーマルタイプを使用しました。同じシリーズで『バスシャイン  すごい鏡磨き ストロング』もありますので、Mさん宅よりもひどい水垢がついてしまった場合はストロングタイプを選ぶと良いでしょう。

1.まずはシート面を水で濡らします
2.ウロコになっている部分を斜めから確かめながら、重点的にこすりましょう

3.白い汚れが消えたら全体を磨きます。

手順⑤ 水で洗い流し、乾拭きして仕上げる

最後に鏡全体をすすぎ流します。さらに乾いた雑巾でキレイに乾拭きして仕上げましょう。

最大の水垢対策は水滴を残さないこと! 入浴毎に乾拭きするのがベターです

水垢は鏡表面についた水滴のミネラル成分が結晶化したものだということは冒頭に説明しましたよね。ということは、水垢を予防するには水滴を残さないことがとても重要だということです。掃除の際はもちろんですが、入浴後にも毎回、鏡や蛇口まわりを乾拭きする習慣をつけてみてください。乾拭きが面倒なら、ホームセンターなどで売っている『水切りスクイジー(ワイパー)』をお風呂に常備するのも手。ササッと水切りするだけでも大分違いますよ!

こんなにキレイになって大感激!

鏡の白いウロコ汚れは経年劣化というか、ある程度は仕方ないと諦めていました。でも近頃目に見えて増えていたので、今回お掃除の仕方を習えて良かったです! キッチンのシンクと同じく、やはり乾拭きが重要とのこと、勉強になりました。

Before

 鏡越しの浴室は全体が曇っていて、もやがかかったように見えます
黒いモノを写してみると、白く点々とウロコ予備軍がチラホラ

After

鏡に映るモノがクリアになり、パッと明るく見えます! 白い点々もなくなっていますね!

4.黒カビ取り

ヌルヌルとしたピンク汚れを通り越して黒カビに成長してしまったら、もう普通のお風呂洗剤では落とせません。Mさん宅の浴室にも、いたるところに黒カビが発生していました。最後にお風呂掃除でいちばんの強敵、カビ取りの手順をレクチャーします。

♢使用マストアイテム♢

市販のカビ取り剤で意外と簡単に落ちますが、扱いには注意が必要!

カビ取り剤は塩素系漂白剤なので、他の洗剤と混ざると有毒なガスが発生してとても危険。必ず他の掃除が終わって洗剤を流した後に、単体で使用してくださいね!

  • 排水口ブラシ
  • マスク
  • カビキラー
  • 無膜スポンジ
  • ゴム手袋
  • 歯ブラシ
    排水口受けやドアのパッキンなど、細かい部分に使います。
排水口ブラシ
先端が90度曲がっているので、排水口受けの底や排水口の中など細かい部分にまでブラシが届く設計になっていています。こちらはダイソーで購入できます。
マスク
塩素系の洗剤はツーンとした匂いもありますし、吸い込むと体にもよくありません。お風呂掃除では広範囲に使用するので、マスクもつけましょう。さらにできれば、ゴーグルも着用してほしいところです。
カビキラー
主成分の次亜塩素酸ナトリウムがカビの細胞とカビがつくる色素を酸化・分解し、撃退。カビ専用の強力洗剤です。
無膜スポンジ
スポンジの気泡一つ一つの膜をなくすことで洗剤の泡立ちがUPし、通水性・水切れが良いのが特長です。同じ性質のスポンジは多くの100均ショップで購入できます。なければ普通のスポンジでも構いません。
ゴム手袋
普段のお掃除でも着用するのが望ましいですが、カビ取りの時だけは「絶対に」使ってください! 洗剤が肌に直接付着すると、化学熱傷が起こりかぶれてしまうので大変危険です。 
手順① 浴室の換気を良くし、排水口の部品を外す

今回塩素系洗剤を使うので特にですが、必ず換気を良くしてから掃除を始めます。
まずは排水口から。髪の毛や皮脂ヘドロなどを取り除きながら、部品を外していきます。

手順② 排水口まわりに『カビキラー』をスプレーする

部品ひとつひとつ、裏表や隅に泡が行き渡るようにスプレーします。次に、排水口の中や浴槽下の境目にも『カビキラー』をスプレーしていきましょう。

カビの根を浮かせるために、スプレーしながらブラシでこすって!

『カビキラー』は強力なのでスプレーして置いておくだけでカビが浮いてきます。ただし、カビの胞子は非常に小さく、スプレーだけでは隅っこに胞子が残ってしまう場合も。なのでここで、排水口ブラシを使って溝の隅々まで洗剤を行き渡らせます。しかし強い力でこすりすぎると傷がつき、その傷に汚れやカビが付着しやすくなってしまいますので注意しましょう。

1.排水口ブラシで溝の裏も丁寧にこすっていく。端までしっかり、排水口の周りはもちろん中もゴシゴシ!

2.床のタイルの間の黒カビもブラシでこする

3.忘れがちなたらいの裏にもカビが!『カビキラー』をスプレーしてブラシ&スポンジでこすります

手順③ ゴムパッキンや扉の隙間にも『カビキラー』をスプレー

手順②でスプレーした部分はしばらく放置。
続いて扉まわりの細かい部分にも『カビキラー』を塗布していきます。この際もスプレーして置くだけでは小さいカビが残ってしまう場合があるので、排水口ブラシや歯ブラシを使って隅々まで洗剤を行き渡らせましょう。

1.入り口の角はカビの巣窟! 歯ブラシでこすりながらカビを浮かせていきます

2.扉を開けた状態で、継ぎ目のカビにも『カビキラー』を付着させて

3.下もカビが溜まりやすいので、スプレー+ブラッシングを、壁にも黒カビがあればスプレーする

Q.『カビキラー』の置き時間はどれくらい?

説明書きには「数分〜数十分放置する」と書いてありますが、これってどれくらいなの? 強い洗剤だから、あまり長く置くと浴室が傷まないか心配…。

A.私の経験上では、ひどいカビ汚れには20〜30分置くと効果的です

『カビキラー』は一般住居用に調整されているので、使用方法通りに使っていれば浴室を傷めることはありませんよ。置き時間はカビの状況によって変えてみてください。

目で見て、赤や黄色のカビは出来たてのカビなので比較的簡単に落ちます。『カビキラー』をスプレーして5分くらい待ち、シャワーで流すだけで効果が見られます。

黒カビは固いですし根が深いので厄介です。カビの根が残ってしまうと、そこからまたカビが成長してしまうので、根からしっかり落としたいですよね。黒カビ除去は、私の経験上20〜30分ほど置くのが効果的。かなりカビがひどいお宅でも30分置けば、隅っこまで効果が見られました。ただし、パッキンの間まで入り込んでしまった黒カビは30分置いても1時間置いても取れない場合があります。こうなってしまうとお手上げなので、黒カビになる前に退治することが重要です。

手順④ 30分放置後、洗い流す

放置している間は必ず浴室の扉を開け&換気扇をかけ、空気が流れるようにしてくださいね。30分ほど経過後、隅々まで十分に洗い流します。

1.流水で流しながらカビの取れ具合をチェック、スポンジ、排水口ブラシ等を使ってカビを流します

2.浴槽の境目や排水口、扉の周りにも、たっぷりと水をかけて十分に洗剤を洗い流し隅はブラシでこすり落とす

Q.天井や壁の高い場所にカビが生えている場合はどうすればいい?

換気扇まわりや壁の高い位置にも点々とした黒カビを発見! でも直接スプレーしたら顔に降りかかってきそうで怖い…。

A.柄付きのスポンジや雑巾に『カビキラー』を含ませてから拭いてください

自分の目線より高い位置にある黒カビは、洗剤がかかると危険ですので直接スプレーせず、拭き掃除で除去しましょう。柄付きのスポンジや雑巾に『カビキラー』を含ませて拭き、最後に固く絞った雑巾で水拭きします。高い位置の拭き上げは、雑巾を柄付きのワイパーに装着すれば安全です。たいていはこれでスルッと取れると思いますよ。
また、換気扇の黒い汚れは大半はホコリの塊だと思うので、まずはホコリを除去し、外せるものは外して中性洗剤で掃除しましょう。それでもカビが残っているようなら上記と同様に『カビキラー』で拭き掃除します。
※カビの胞子は天井にぶら下がっていて、上から胞子を浴室内に撒き散らしています。浴室を掃除するときは、まずは天井をきれいに掃除することがポイントになります。

こんなにキレイになって大感激!

今までは赤カビ用の洗剤を使用していましたが、カビの根が残っていたんですね。どんどん黒くなってきて「業者に頼まなきゃダメかしら」なんて思っていました。今回は徹底的に除去していただいて本当に感激しています! 『カビキラー』の使い方を教わったので、自分でも定期的に掃除して、カビの根が深くならないように予防していきます。

排水溝外側まわり

Before

 いちばん気になっていたのがココ。短期間にカビがどんどん広がっていました

After

扉の開閉部分

Before

 扉を開閉する隙間や壁の隅は、もはや諦めていました

After

 扉の間のカビがスッキリ取れました!

排水口

Before

After

 排水口の内側もキレイになり清潔感が!

Before

黒カビが床の間に

After

床全体と排水口まわりがピカピカに!

どうでしたでしょうか?
第1回の浴室と浴槽の基本的なお掃除方法に加え、今回は頑固になってしまった水垢落とし、黒カビ取りの手順をご紹介しました。
machamachaさんもおっしゃる通り、お風呂汚れの原因の大半は「湿気」です。
お風呂をキレイに保つコツは湿度を下げて、汚れを溜めないこと!
入浴後は扉を開けて換気し、24時間換気扇を回しておきましょう。
そして、汚れが頑固になる前に、こまめにお手入れしておくことが大事です。
今回教えてもらった掃除法を自分で試してみるもよし、ハウスキーパーさんに頼みたいなという方はタスカジさんにお願いしてみるのもよし!
キレイにして気持ち良い入浴を楽しんでくださいね。

作業を終えてmachamachaさんから一言

Mさん宅の浴室は、旦那さまが浴槽掃除をしているとのことで、キレイに使っていらっしゃいました。でもよく見ると普段の洗剤では落とせない水垢や黒カビがこびりついている部分も…。今回、頑固になってしまった汚れをすべて落としましたので、毎日のお手入れ法を実践して、キレイを保っていただけたらと思います。Mさんはテレワークでお忙しい日々とのことなので、こんなお宅こそ私の本領発揮! ママがお仕事している間に面倒なお掃除を全部引き受けますよ♪   土日でもご依頼いただけるので、ぜひご利用くださいね。

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