トランクルームは経費にできる?経費計上の条件と活用のテクニック

ネットショップの在庫や事業で使う工具、大量の書類の置き場所に困り、トランクルームの利用を検討している事業者の方は多いのではないでしょうか。その際に気になるのが、トランクルームの利用料金を経費にできるのかという点です。
結論として、仕事のために使っている部分であれば、トランクルーム代は経費計上できることが多いです。ただし、事業との関連性や証拠書類の保存など、いくつかの条件を満たす必要があります。
本記事では、トランクルーム代を経費にする条件や勘定科目の考え方、経費管理をしやすくする活用術まで、わかりやすく解説します。
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この記事でわかること
- トランクルーム代を経費計上できる条件
- 経費計上に使う主な勘定科目の使い分け
- 経費計上する際に押さえておくべき注意点
- 経費管理をしやすくするトランクルームの選び方
目次
トランクルーム代を経費計上できる条件
トランクルームの利用料は、条件を満たせば事業の経費として計上できることが多いです。ここでは、トランクルーム代が経費として認められるための条件を、以下の4点にわけて解説します。
- 事業用の荷物を収納している
- 私用と併用する場合は家事按分する
- 利用目的と支払いを証明できる書類を残す
- 初期費用は内容に応じて経費計上する
これらの条件を押さえておくことで、確認不足による指摘を避けながら、安心して経費計上を進めることができるでしょう。
事業用の荷物を収納している
トランクルーム代を経費にする大前提は、事業のために利用していることです。ネットショップや店舗の在庫、事業で使う工具や資材、会社の書類などを収納する目的であれば、基本的に経費計上できます。
完全にプライベートな私物だけを収納している場合は、事業との関連性がないため経費にできません。この考え方は、個人事業主・法人のどちらでも共通です。
私用と併用する場合は家事按分する
個人事業主が同じトランクルームに事業用と私用の荷物を混在させている場合は、一般的に家事按分が必要です。家事按分とは、事業で使っている割合を計算し、その分だけを経費にする方法をいいます。
スペースの利用割合や収納物の数量など、客観的に説明できる基準で按分することが求められます。国税庁も、業務遂行上直接必要な部分のみを経費とする考え方を示しています。
参照:国税庁「タックスアンサー(よくある税の質問)|No.2210 必要経費の知識」
利用目的と支払いを証明できる書類を残す
経費として認めてもらうには、支払いを証明する証拠書類が欠かせません。事業者が発行する請求書や領収書は、必ず保存しておきましょう。
請求書や領収書を発行していない運営会社もありますので、発行可能か事前に確認しましょう。発行できない場合でも、クレジットカードの明細や通帳の記録で代用できるケースがあります。「何のために、どこに、いくら払ったか」を説明できる状態にしておくことが重要です。
初期費用は内容に応じて経費計上する
トランクルームの契約時には、事務手数料や2ヶ月分の月額使用料などの初期費用が発生します。これらも事業用の利用であれば経費計上の対象になるでしょう。
月額料金と初期費用は性質が異なるため、内容を確認して適切な勘定科目で処理しましょう。敷金や保証金など、後で返還される性質のものは経費ではなく資産として扱う点にも注意が必要です。
トランクルーム代の経費計上に使う主な勘定科目
トランクルーム代を経費計上する際には、用途や契約内容に合った勘定科目を選ぶことが大切です。ここでは、主に使われる勘定科目について、以下の4点を解説します。
- 地代家賃で処理するケース
- 賃借料で処理するケース
- 雑費で処理するケース
- 同じ用途では勘定科目を統一する
自分の利用実態に合った勘定科目を選ぶことで、正確でわかりやすい経費処理につながります。
地代家賃で処理するケース
事務所の延長として長期的・定期的に借りている場合は、地代家賃で処理するのが一般的とされています。倉庫の利用料やトランクルーム代は地代家賃に含めて処理されることが多いとされています。
書類や備品を収納するスペースとして継続利用する場合は、地代家賃が無難な選択肢です。
賃借料で処理するケース
法人の場合、地代家賃のほかに支払賃借料として仕訳するケースも多く見られます。会社の会計方針によって、どちらの科目を使うかが分かれます。
スタッフによる荷物管理サービスが付帯する物件では、サービスに対する対価という性質が強ければ、『保管料』の勘定科目で処理する選択肢もあります。契約内容を確認して、実態に近い科目を選びましょう。
雑費で処理するケース
イベントやキャンペーンなどで一時的に短期間だけ借りる場合は、雑費で処理することも可能とされています。金額が小さく、利用頻度も少ないケースが対象です。
毎月必ず借りるわけではなく少額であれば、細かく科目を分けず雑費でまとめることで経理の負担を減らせます。
同じ用途では勘定科目を統一する
勘定科目には「これが絶対」という正解はありませんが、同じ用途では処理を継続して統一することが大切です。用途ごとの主な使い分けを、以下の表にまとめました。
| 利用形態 | おすすめの勘定科目 | 特徴 |
|---|---|---|
| 事務所の延長としての長期利用 | 地代家賃・賃借料 | 定期的・継続的な利用に適する |
| 荷物管理サービス込みの利用 | 保管料 | サービスの対価という性質が強い |
| 短期間・少額の利用 | 雑費 | 一時的な利用でまとめやすい |
勘定科目の判断については、顧問税理士や会計担当者に相談しながら進めましょう。
トランクルーム代を経費計上する際の注意点
トランクルーム代を経費計上する際には、いくつか気をつけておきたいポイントがあります。ここでは、押さえておくべき注意点を以下の4つに分けて解説します。
- 月額料金と初期費用を分けて処理する
- 消費税区分とインボイスの有無を確認する
- 契約書や領収書などの証憑を保存する
- 収納物と利用目的を記録する
これらの注意点を意識しておくことで、後から慌てずに経費処理を進められるでしょう。
月額料金と初期費用を分けて処理する
トランクルーム代は、毎月発生する月額料金と、契約時のみ発生する初期費用に分けられます。両者は性質が異なるため、処理を分けて考えることが大切です。
返還される敷金や保証金は経費にならず、資産として計上する必要がある点に注意しましょう。事務手数料や鍵代などは、内容に応じて経費として処理できます。
消費税区分とインボイスの有無を確認する
消費税の課税事業者は、仕入税額控除を受けるために適格請求書(インボイス)の保存が必要です。契約している事業者がインボイス発行事業者かどうかを確認しておきましょう。
インボイスがない場合は仕入税額控除に影響するため、契約前に対応状況を確認しておくと安心です。
契約書や領収書などの証憑を保存する
経費計上の根拠となる契約書や請求書、領収書は、必ず保存しておく必要があります。クレジットカードで支払っている場合は、明細や通帳の記録も合わせて残しておきましょう。
証憑書類がそろっていれば、税務調査で質問された際にも支払いの内容をきちんと説明できます。
収納物と利用目的を記録する
トランクルームを何のために利用しているかを説明できるよう、収納物と利用目的を記録しておくことをおすすめします。在庫であれば商品名や数量、書類であれば種類とその理由をメモしておくとよいでしょう。
合理的な利用の事情を用意しておくことで、事業との関連性を明確に示せます。
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経費管理をしやすくするトランクルーム活用術
トランクルームは選び方や使い方を工夫することで、経費管理がぐっとしやすくなります。ここでは、経費処理を楽にするための活用術を以下の4点で解説します。
- 事業用と私用の荷物を分けて収納する
- 契約名義と支払い方法を事業用に統一する
- 荷物量に合った広さを選んで費用を抑える
- 請求書や領収書を発行できる施設を選ぶ
自分の事業に合った方法で活用することで、経費計上の手間を減らせます。
事業用と私用の荷物を分けて収納する
経費計上をシンプルにするなら、事業用と私用の荷物を混ぜないことがおすすめです。事業用の荷物だけを1つのスペースに収納すれば、家事按分の計算が不要になります。
事業専用として利用できれば、利用料の全額を経費計上でき、処理も明確になります。私物を置く場合は別の物件を利用するとよいでしょう。
契約名義と支払い方法を事業用に統一する
契約名義を事業主や法人名義にし、支払いも事業用の口座やクレジットカードに統一しておくと、経費の管理がしやすくなります。私用の支払いと混ざらないため、確定申告時の集計もスムーズです。
支払い方法を事業用に一本化することで、支払い記録がそのまま経費の証拠として活用できます。
荷物量に合った広さを選んで費用を抑える
経費として計上できるとはいえ、利用料はコストです。荷物量に見合った広さを選ぶことで、無駄な支出を抑えられます。広さごとの月額料金の目安は以下のとおりです。
| 広さの目安 | 月額使用料の全国平均値 | 収納できる荷物の例 |
|---|---|---|
| 0.5~0.8帖 | 約6,000円 | 小さめの荷物や荷物の量が少ない場合 |
| 4帖以上 | 約30,000円 | 大きめの荷物や荷物の量が多い場合 |
- 月額使用料の全国平均値はハローストレージの場合です(2025年11月時点)
- 月額料金には使用料の他に管理費や保証委託料が発生します
- 上記は平均値ですのでトランクルームごとに料金が異なります
売り上げ規模や在庫量に対して費用対効果が見合っているかを考えて選びましょう。
請求書や領収書を発行できる運営会社を選ぶ
経費計上には証憑書類が欠かせないため、請求書や領収書を発行できる運営会社を選ぶことが重要です。インボイス発行に対応しているかどうかも、あわせて確認しておきましょう。
書類の発行体制が整った運営会社を選べば、経費処理でつまずくリスクを減らせます。
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トランクルームの経費に関するよくある質問
ここでは、トランクルームの経費計上に関してよくある質問と回答をまとめました。
Q. 個人事業主でもトランクルーム代を経費にできますか?
A. 事業のために利用していれば経費にできるでしょう。私用と併用している場合は、事業で使っている割合を家事按分して計上します。
Q. トランクルーム代の勘定科目は何が適していますか?
A. 事務所の延長として継続利用する場合は地代家賃が一般的です。短期間・少額なら雑費、荷物管理サービス込みなら保管料や賃借料を使うケースもあります。
Q. 領収書がなくても経費にできますか?
A. クレジットカードの明細や通帳の記録で代用できるケースがあります。ただし、消費税の仕入税額控除を受けるにはインボイスの保存が必要です。
トランクルーム代を経費にできるか理解した上で利用を検討しよう
トランクルーム代は、事業のために利用している部分であれば一般的に経費計上できます。事業との関連性、証拠書類の保存、私用との切り分けという3つのポイントを押さえておくことが大切です。
用途や契約内容に合った勘定科目を選び、契約名義や支払い方法を事業用に統一しておくことで、経費管理がしやすくなります。
この記事のまとめ
- ✓事業用に利用していればトランクルーム代は経費計上できる
- ✓勘定科目は地代家賃・賃借料・雑費などを用途に合わせて選ぶ
- ✓請求書や領収書などの証憑を保存し、収納物や利用目的を記録する
- ✓事業用と私用を分け、書類を発行できる事業者を選んで利用する
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監修

エリアリンク株式会社 マーケティング部
小川 真澄
2020年 整理収納アドバイザー2級 取得
2022年 整理収納アドバイザー1級 取得
2024年 防災士 取得
子どもの時からお片付けや断捨離は大の苦手。整理収納アドバイザー2級の勉強を機に、お片付けには理論やセオリーがあり、身の回りを整理整頓すると生活がかなり快適になることに感動。お片付けのプロになりたいと思い立ち1級を取得。
災害大国の日本でお家の整理収納は非常時にも役立つという思いもあり、本格的に防災について学ぼうと防災士を取得。
大切な物を捨てずとも、整理収納 × 防災 × トランクルームで、より暮らしやすい生活を提案するために日々奮闘しています。

