トランクルームにしまう前に！
プロに聞くお手入れ方法

梅雨入り前に備えておきたい！
カビ対策で家もトランクルームも快適に

間もなくやってくる梅雨。湿気でジメジメとした季節でやっかいなのはカビ。トランクルームやクローゼットに収納していたものにカビが生えて、台無しにするなんてことは絶対に避けたいですよね。
そこで、今回は除湿剤や防虫剤などを数多く扱うエステー(株)の研究員の守谷和騎さんにお話しを伺いました。

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“親孝行”が起業の発端
70年以上の歴史を持つヒットメーカー

消臭芳香剤「消臭力」を始め、衣類用防虫剤「ムシューダ」、除湿剤「ドライペット」など、数々のヒット商品で知られるエステー。創業は1946年。母親の着物が虫に食われていたことに胸を痛めた創業者が防虫剤を開発したことがきっかけ。“空気をかえよう”をスローガンにお客様のくらしを明るく元気にすることを目指している

※以下紹介している商品の価格はすべて店頭参考価格です。

“掃除”と“湿気の除去”がカビを防ぐ最大のポイント

Q.そもそもカビの正体とはいったいなんなのでしょうか。

A.「カビは真菌と呼ばれ、微生物群の一種で、その仲間には酵母やキノコも含まれます。カビは糸状の菌糸から栄養や水分を吸収し、成長していきます。そして成熟した菌糸から胞子を作り、空気中を舞いながら移動。その胞子が栄養や水分を吸収し、新たな場所で育ち、どんどん広がっていくのです。また、カビはぜん息やアトピー性皮膚炎など、アレルギー性疾患の原因となったり、黒っぽい種類が多いので見た目が悪く、ニオイも発生するため、生やさないようにする必要があります」

Q.カビが生える条件とは？

A.「湿度・温度・栄養が三大要素です。湿度65％以上、温度5～35℃、カビの栄養となる、皮脂汚れやほこり、食べこぼしなど、たんぱく質や炭水化物、油脂などの有機物。これらの条件が揃うと胞子が発育し、菌糸となって広がっていきます」

Q.カビの発生を防ぐにはどうすれば？

A.「5～35℃という温度を避けるのは現実的に難しいですよね。となると、湿度と栄養のもとを取り除くことが重要になります。つまり、湿気を避け、掃除をする。湿気を取り除くにはこまめに窓を開けたり、換気扇を回したり、エアコンのドライ運転などを使うとよいのですがトランクルームなど、換気が難しいのであれば除湿剤などを利用して湿気が溜まらないようにしておく必要があります。また、梅雨時以外にも、窓に結露が付着する冬や花粉の時期などで部屋干しが多くなると部屋は湿気がこもりやすくなります。梅雨時以外もカビが生える条件が常に揃っていると考えて、除湿対策は１年を通してしっかりと行ってください」

カビから守りたい“アイテム別”の収納ポイント＆おすすめアイテム

エステーでは収納する場所やアイテムに合わせた商品がラインナップ。さっそく効果的な使い方を教えて頂きました。

衣類をカビから守るには

クローゼットやたんす、衣装ケースなど、換気をしにくい密閉空間は湿気がたまりがち。そこに、ほこりや汗、皮脂汚れがついたままの服を入れるとカビが生えるリスクは一気に高まります。衣類をしまうときはクリーニングや洗濯をしてよごれをしっかり落とすこと。もし、頻繁に洗えないものであれば、ハンガーにかけて一晩おいて汗などの湿気をとばして、汚れがないかチェックをしてからしまいましょう。除湿剤や防虫カバーを利用するとより安心です。

本革製の靴やバックをカビから守るには

靴は汚れをとるのはもちろんのこと、汗や臭いを除去する意味でも風通しのいいところで陰干しをしてからしまいます。革製品はとくに湿気に弱いので、バッグなどは不織布や布など通気性のよいものにくるんでしまうのが安全。また、靴やバッグのなかに乾燥剤としてシリカゲルを入れておくのも◎　ただし、入れすぎてしまうと革のひび割れの原因になりますので注意しましょう。さらに、除湿剤は下駄箱用と靴用のダブルで使用すれば梅雨時期も安心です。

写真、本、書類などのペーパー類をカビから守るには

紙そのものが湿気を吸いやすいので、収納ボックスなどに除湿剤と一緒に入れておくのがベスト。手にする頻度が少ない物に関しては、トランクルームなどを利用するのが理想です。

カメラなどの精密機器をカビから守るには

気密性が高い精密機器も湿気などが原因でカビが生え、カビの除去のために高額な修理代が必要になる場合も。シリカゲルなどの乾燥剤を一緒に入れること。シリカゲルは食品にもおすすめです。塩化カルシウム製の除湿剤は金属製品に対しては、腐食等の恐れがあるので、密閉した空間で精密機器の除湿には使用しないこと。

ひな人形をカビから守るには

ほこりをていねいに払い、汚れがないかチェック。一体ずつ紙にくるんで防虫剤を一緒に箱に入れ、湿気の少ない場所にしまいましょう。

布団をカビから守るには

一晩かいた汗を含んだ布団は湿気を多く含んでいます。しまう前に、布団をイスに立てかけておいたり、2つ折りにするなどして、風を通すことで水分を除去すること。布団に挟み込んで一緒に畳めるシートタイプの除湿剤を使うと便利。

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今回の読者プレゼント！

こちらの３個セットを5名様にプレゼントいたします。

左から   ①ムシューダ 防虫カバー 1年間有効 コート・ワンピース用  ②ムシューダ 1年間有効 クローゼット用  ③ドライペット クローゼット用 /エステー

撮影／齋藤 よりこ　取材・文／堀 朋子