交通系ICカードがトランクルームの“カギ”になる
電車に乗るときはもちろん、買い物にも便利な交通系ICカード。この交通系ICカードが、なんとハローストレージのトランクルームでも使えるようになるんだとか。いつから?どこで使えるの?気になることがたくさんあるので、くわしい話をクラスル編集部が聞いてみました。
電車、買い物、トランクルーム…etc.
すべてを1枚のカードに集約。
インタビューに答えてくださったのは、ハローストレージを運営しているエリアリンク株式会社の菜花さん。まずは交通系ICカード導入に踏み切ったワケをうかがいました。
「現在、コンテナタイプを除く多くの物件では、入退館の際に専用のセキュリティカードをお使いいただいています。オフィスやホテルなどによくあるタイプですね。このセキュリティカード、便利なのですが課題がゼロではないんです。」
たしかに、似たようなカードが何枚もあって、どれだか分からない。いざ使う時に、紛失したことに気づく…。なんてトラブルも耳にします。
「そうなんです。セキュリティカードの場合はカードがお手元に届くまではご利用できません。また解約の際には郵送で返却していただくか、あるいはトランクルームの出入り口に設置しているカード用返却ボックスに入れていただくことになっています。」
しかし返却されたカードにお客様の名前が書いてあるわけではありませんので、カード番号からお客様情報を検索し、どのお客様から戻ってきたカードなのかを人海戦術で付け合わせをしていました。なかには返却頂けないお客様もいらして、その方へご連絡、それでも連絡がつかない場合はロスト処理と……。ですから、正直その対応なども実は大きな負担となっていました。」
「そこで思いきって、交通系ICカードを、トランクルームの入退館に必要なカードキーとしてお使いいただけるよう、その技術を導入してみることになりました。」
緊急事態宣言を乗り越え、
2020年11月からテスト導入。
交通系ICカード導入プロジェクトがスタートしたのが2019年後半。当初は、2020年春に一部物件での実用化を目指していたそう。ところが…
「新型コロナウイルスが流行し、世情も不透明かつ導入にあたって予定外の費用がかかることや人員の確保も不安定だったので、プロジェクトは一時中断。セキュリティにも関わることなので慎重を期しました。
世の中が少し落ち着き始めた7月頃に再始動。8月には関係者が集まってキックオフミーティング。そこからは“最速”(菜花さんの目ヂカラがスゴい)の11月導入を目指し、ようやく都内5物件での運用に漕ぎ着けました。」
取材時は、まさにプロジェクトの最終段階。現地ネットワークの引き直しなどで、菜花さんも現場に足を運んでいるということで同行させてもらいました。
「私は通常ならオフイス内で仕事が完結する事務系ですが、プロジェクトリーダーとして現場に度々行き、顧客管理システムの修正、HP修正準備、運用面のQ&A作成などを行うなど今回の導入を牽引しました。今回の導入を支えてくれた関係スタッフにも感謝です。」
便利な入退館は、いつから使える?
まずは都内5ヶ所からスタート。
はやく使ってみたい!と気持ちははやりますが、どの物件で使えるようになったんでしょうか。
「はい、ご利用いただける物件を下記にまとめました。
2020年11月から対応のトランクルーム
- ハローストレージ東中野
- ハローストレージ世田谷東玉川
- ハローストレージ調布多摩川
- ハローストレージ練馬関町
- ハローストレージ練馬大泉学園
2021年1月から対応のトランクルーム
- ハローストレージ田無
- ハローストレージ練馬谷原
そして2月からは、ハローストレージ横浜睦町とハローストレージ相模原中央にて順次導入していく予定です。
これからも運用するうえでの問題点がないか、そしてお客様の反応も見させていただきながらよければ対応物件を増やしていく予定です。もっと便利にお使いいただけるよう、日々アップデートに務めておりますので、どうぞご期待ください!」
私たちの生活を快適にしてくれるトランクルーム。これからは便利な新サービスが、トランクルーム選びのキーポイントになりそうです。
交通系ICカード活用の4つの便利ポイント
交通系ICカードには、毎日お世話になっていても意外と知らない、4つの特徴があり、さまざまな活用用途があるんです。
- 1枚で何役もの使い道
カード内にはフォルダーとファイルに相当する機能があり、交通機関の乗降車、電子マネー、さらにカードキー機能など、複数のサービスを盛り込めます。
- 高いセキュリティー
ISO/IEC 15408 EAL5+以上を取得(最新のICチップ群)。カード内のバリューや電子マネー、個人情報などの大切な資産を、悪質な攻撃から守ります。
- かざすだけの非接触型
1枚のカードに、ICチップとアンテナを搭載。対応のリーダー/ライターにかざせば、データの読み書きができます。さらに、非接触方式なのでケースに入れたまま使えて便利です。
- さまざまな形状に対応
この技術は、携帯電話やコイン型のトークンなど、カード以外のさまざまな形状に対応しています。腕時計やキーホルダーにも組み込むことができます。
交通系ICカードを活用した入退館キーのQ&A
クラスル編集部が、導入する入退館キーについての疑問を聞いてみました。
Q.1
ハローストレージの物件を利用していないユーザーさんもこの記事を読んでいると思われるので、ここであらためて入退館のためのキーについて教えてください。今回の交通系ICカード活用の導入対象となった5物件以外の入退館はどういうキーですか。
A.1
物件によって違うのですが、多くの物件で使用されているキーが、下記のようなセキュリティーカードです。このセキュリティーカードは契約時にエリアリンク(ハローストレージの運営会社)からお客様に直接送付させていただいています。
Q.2
これまで使用していた従来の入退館方法は、もう使用できないんですか?
A.2
はい。交通系ICカードによる入退館システムを導入した物件では、従来の入退館方法は使用できなくなります。交通系ICカードのみが使用可能となりますのでご注意ください。ご契約されているお部屋の入退室は、変わらず南京錠をご利用ください。
Q.3
交通系ICカードをスマホのアプリで入れている場合は、アプリでの利用もできるのでしょうか?
A.3
ご利用いただくことはできますが、動作保証はしておりません。
Q.4
交通系ICカードを複数枚持っているのですが、それら全てにトランクルームの入退館で使用するキーナンバーを登録できますか?
A.4
1つのご契約につき、10枚まで登録いただけます。また1枚のカードに2つの物件のキーナンバーを登録することができます。
Q.5
交通系ICカードを持っていないかたはどうすればいいでしょうか?
A.5
所定の交通機関窓口にて対象のカードをお求めください。
エリアリンクから購入する事も可能です。詳しくは以下よりご確認、もしくはお問い合わせください。
ご案内サイト:https://www.hello-storage.com/app/?deviceType=sp
カスタマーサポート:0120-86-3085(9:30~18:00 土日祝日を除く平日)
Q.6
上記のインタビューでも説明していただきましたが、交通系ICカードに変わることによるお客様のメリットをまとめてください。
A.6
はい。お客様には、下記のメリットがあります。
・自分が持っている交通系ICカードを利用できるため、持ち歩くカードが増えない。
・スペアキーの作成が簡単で、しかも1契約あたり10枚にまで登録をすることが可能です。複数の交通系ICカードにキーを登録しておけば財布を分けている人も安心です。
・複数の物件を契約していても、1つのカードで入退室が可能。1つのカードに2つの物件の鍵を登録することができます。お財布やカード入れの省スペース化に貢献してくれます。
・解約時にカードキーを返却する必要がなくなります。セキュリティカードの場合の時のように返却のし忘れなどもおきないので、ストレスフリーです。
交通系ICカードを利用したカードキーの使い方
手続きはHP上で
まずハローストレージのHPを開いて進めてください。
1.マイページへログイン後、「交通系ICカード登録」を選択
2.交通系ICカードの番号を入力
3.登録完了
*新規お申し込みのお客様
「申込み情報入力」画面の「新しい交通系ICカードを購入する」より、
ご希望の枚数をご入力の上お申し込みください。
*ご契約済みのお客様
交通系ICカード購入希望の旨を、下記までご連絡ください。
カスタマーサポート:0120-86-3085(9:30~18:00 土日祝日を除く平日)
Q.7
交通系ICカードの導入でハローストレージの運営会社であるエリアリンクにもメリットはありますか?
A.7
はい。運用する上で下記のメリットがあります。
・契約開始時の入退館鍵(セキュリティカード)の発送と解約時の鍵の回収作業が不要となります。
・3週間くらいかかっている入退館のログの入手がすぐ行えるようになることで、トランクルームの正しい運用がより管理しやすくなります。
Q.8
最後に交通系ICカードが入退館キーとして使えるようになれば、多くの利用者にとっては便利だと思いますが、このシステムの導入対象は今後広げていく可能性はありますか?
A.8
今はまだとにかくテスト段階です。今回の5物件の導入が成功すれば、他物件への展開も検討する予定でおりますが。
文/村田華子 写真/クラスル編集部